経歴は縦・横・斜めで語れ — 45歳の職務経歴書を再編集する
皆さま、ご自身の20年の経歴を、3行で説明できますか?
45歳のPMの職務経歴書は、たいてい「長い」です。プロジェクトが年表のように並び、読み手はどこを見ればいいか分からない。20年分の事実を全部並べることと、20年の価値が伝わることは、全く別の話です。
そこで僕が使っているのが「縦・横・斜め」というフレームです。これは僕が社内で呼んでいる用語なんですけど、経歴を3つの軸に射影して語り直す、というものです。
1. 縦 — 高さ×深さ
縦はマネジメントの高さと専門性の深さです。何名を率いたか、予算はいくらか、意思決定のレイヤーはどこまで上がったか(現場リーダー→PM→PMO→部門長)。そして専門領域をどこまで深掘りしたか。45歳の武器は、まずこの縦です。若手には物理的に積めない軸だからです。ただし縦は数字で語らなければ換金されません。
2. 横 — 職域の幅
横はカバーした職域の幅です。PMの仕事は上流から順に、事業戦略/IT戦略/課題設定/要求定義/要件定義/基本設計/開発/運用と並びます。あなたはこのうちどこからどこまでを担ったのか。要件定義〜基本設計だけなら「一般的なPM」。課題設定や企画から入った経験があるなら、それはより希少な上流域のPMです。横の幅は自覚していない方が多く、棚卸しすると「実は企画からやっていた」ことがよく見つかります。
3. 斜め — 異業界の接続
斜めは業界をまたぐ経験の接続です。製造業で20年、金融で15年——この業界知識は、単体では「古い経験」に見られがちですが、斜めに持ち込むと化けます。典型がバーティカルSaaS(特定業界向けSaaS)で、ここはSIer経験者が評価されやすい狙い目の職域です。「その業界の言葉が話せるPM」は、若さでは代替できません。3つの掛け算で100人に1人の希少価値になる、というのはこういう話です。
4. 3軸で「3行サマリー」を作る
再編集の成果物はシンプルで、職務経歴書の冒頭3行です。
- 縦:「最大◯名・予算◯億円のプロジェクトを要件定義から完遂」
- 横:「課題設定〜基本設計の上流域を一貫して担当」
- 斜め:「製造業ドメイン◯年。業務知識を要するプロジェクトに強み」
読み手はこの3行で「どの職域の、どのレンジの人か」を判断できます。年表はその裏付けとして後ろに置けばいい。
(結論)
45歳の経歴は、足すのではなく編集する。縦で重さを、横で希少さを、斜めで代替不可能性を語る。個人的には、この再編集だけで書類の通過率は目に見えて変わると感じています。まずは自分の3軸がどこに立っているか、診断で確かめてみてください。
自分の現在地を、3分で確かめる。
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