45歳からのPM転職、年収は本当に下がるのか — 職域別レンジで見る現実
「45歳で転職したら、年収は下がりますよね?」
面談でほぼ必ず聞かれる質問です。誤解がないように申し上げると、下がるケースは確かにあります。ただ、まず結論から言うと、「45歳だから下がる」のではなく「職域を移るから下がる」のです。この違いが分かると、打ち手が変わります。
1. 職域別の年収レンジを並べてみる
年齢許容度が○以上(45歳前後〜50代可)の主な職域の年収レンジ目安を並べます。
| 職域 | 年収レンジ(目安) | 年齢許容 |
|---|---|---|
| 情報システム部門PM(発注者側) | 500〜1,000万円 | ◎ |
| 中堅プライム系SIer PM | 600〜1,200万円 | ○ |
| 1.5次請けSIer PM | 500〜1,000万円 | ◎ |
| 2次請け・SES PM | 500〜900万円 | ◎ |
| 新興・中規模ITコンサル(AI案件) | 500〜1,500万円 | ◎ |
| AIインテグレーター | 500〜1,200万円 | ◎ |
| 組み込み・制御系メーカーPM | 550〜900万円 | ◎ |
| ユーザー系SI PM | 500〜1,100万円 | ◎ |
ご覧のとおり、レンジの上限は800万〜1,500万円まで幅があります。つまり「45歳の相場」という単一の数字は存在しません。あるのは職域ごとの相場だけです。
2. 下がるのは、どういうときか
下がる典型は2つだと考えています。①レンジ上限の低い職域に降りるとき。たとえば大手SIerの管理職(〜1,400万円)からSES系のPM(〜900万円)に移れば、構造的に下がります。②経験を換金できていないとき。同じ職域内でも、マネジメント実績を数字で語れない方はレンジの下側で提示されがちです。これは年齢の問題ではなく、語り方の問題です。
3. 維持・上昇の現実的なルート
個人的には、45歳からの年収維持ルートは3つに整理できると考えています。
- 発注者側に回る:情シス・ユーザー系SIは50代でも歓迎され、ベンダー統制の経験がそのまま値段になります。
- 元請けレイヤーを上げる:2次請けから1.5次請け・中堅プライムへ。同じ実務でもレンジの天井が上がります。
- AIを掛け算する:新興ITコンサルのAI案件は上限1,500万円と、今回挙げた中では最も高い水準です。生成AIの活用実績があれば、45歳以上でもポテンシャル採用の対象になります。
(結論) 問いを変える
「下がりますか?」ではなく「どの職域なら下がらないか?」が正しい問いです。これは迷信ではなく、レンジ表を眺めれば見えてくる構造の話です。ご自身がどのルートに近いかは、45+市場価値診断で当たりを付けられます。数字は目安値であることをご認識のうえ、地図として使ってください。
本記事の内定難易度・年収レンジ・年齢許容度・求人量は、PM Career Guide/PM Questの整理に基づく目安値です。個別の求人・企業により実際は変動します。統計的な調査値ではない点、ご認識ください。
山
監修:山根 一城(株式会社ポテンシャライト 代表)
PM領域を含むHR支援・キャリア支援に通算4,200名規模で携わる。PM特化の人材紹介「PM Quest」を運営。「PMは40パターン存在する」「経歴は縦・横・斜めで語れ」等の独自フレームを提唱。
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